FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

--.--.-- | | スポンサー広告

「ジムソン・ウィード」

            RIMG0135.jpg


1986年11月15日、真っ白い大きな花「ジムソン・ウィード」に出逢う。それは世界の名画として、ジョージア・オキーフの描いた、てのひらほどもある朝顔に似た白い花が、新聞に掲載されていたときだ。彼女は何枚もこの花を繰り返し描いている。しかしあるときこの花には毒のあることがわかり、やむを得ずそれらを根こそぎ引き抜いてしまうのだが、いくら引き抜いても、抜いた後からすぐまた元気なジムソン・ウィードが顔を出したらしい。そのうち彼女のほうが根負けしてしまったとか。優美で気品の漂うなかに、すさまじい生命力を秘めたこの白い花と、それを描き続けた彼女には、深い共通点があったように感じる。私はその日以来、オキーフとジムソン・ウィードに魅せられてしまった。

それから2年後、私は友人家族の住むアメリカのミシガン州アナーバーに3ヶ月滞在したことがあった。到着して数日も経たないある日、突然あの新聞で見たサンタフェの室内楽フェスティバル’79そのままのポスターに出逢った。もちろんその場ですぐ購入。それから一ヶ月ぐらい経ったとき、ご家族と一緒にたまたまシカゴに旅行し、シカゴミュージアムに立寄った。すると、なんてすばらしいことでしょう! そこで大規模な回顧展が開催されていた。当然、アメリカでは大人気の画家ですからたいへんな来場者だったわけで、私は人に揉まれながら、大きなアメリカ人の肩越しにその透明感あふれる彼女の絵に見入り、嬉しさで胸が熱くなったのを思い出す。

このところ、彼女のことが何故かまた強く気になりはじめ、ふと画集を開いた。すると一時期、神経的虚脱状態に陥り、神経症のため入院したことがあったことを知った。ニューヨークからニューメキシコのサンタフェに移った頃の心境は記憶していたが、入院までしていたのは知らなかった。というより「記憶していなかった」と言ったほうが正しいかもしれない。アメリカ美術界での極端に早い女流作家の才能の開花に、オキーフが女性の地位をめぐって長年にわたって心を傷めていたことなどがあったことが起因していたのかもしれない。人はどんな理由であれ、心を痛めることは、どんなにか辛く苦しいことであったろうかと想像した。




RIMG0141_convert_20100427230601.jpg RIMG0144_convert_20100427230725.jpg RIMG0142_convert_20100427230644.jpg RIMG0146_convert_20100427230808.jpg

しかしその後、彼女は荒涼としたサンタフェの大地や雲、砂漠で見られる動物の骨などを鮮やかな色彩で描き抽象化し、独特の視点で魅力的に描き続けた。80歳を過ぎても記者が追いついていくのがやっとの勢いで大地を歩き、1986年、見事な99年の生涯を閉じた。

アメリカから持ち帰ったオキーフの描いた神秘的なジムソン・ウィードは、今もいつも、安らぎと勇気を与えてくれる大切な存在。(絵にある斜めのキズは、恥ずかしながら引っ越しの際、入ったものをいまだにそのままに)







スポンサーサイト

2010.04.27 | | Comments(2) | 未分類

「レッスン日の風景」

春のレッスンは、やはり春に咲く花を意識してカリキュラムは進みます。においスミレやクリスマスローズ、ムスカリ・・・etc。そんななかにポアポアとした雰囲気の「ポアポア」、また「ウォターポピー」などイメージから付けた名前の花もあります。染花のおもしろいところは、こうして何だって自由に花を作り出すことができるのです。でも、よ~く考えてみると自分が知らないだけで、また発見されていない品種だってあるでしょうから、この広い地球上のどこかにひっそり咲いているかもしれません。想像すると、ちょっとワクワクしてきます・・・

「さて、今日のクリスマスローズは何色がいいですか?」
「え~と、生成りなんですけど、ちょっと黄色がかった生成りがいいです。」


            RIMG0140_convert_20100425231106.jpg

皆さんおひとりおひとりの希望を聞きながら、次々と色を作っていきます。

            RIMG0142_convert_20100425231210.jpg



さらに染花は、実際にない色だって自由に染めていける楽しさがあります。
長く通っていらっしゃると、その人の色の傾向といったものが少しずつ見えてきます。

            RIMG0075_convert_20100425231332.jpg
先日、生徒さんのお一人が何回かのレッスンの染花をまとめて持ってきて下さいました。セピアカラーがお好みのようで、「ミルクティー色をお願いします。今日はココア色で・・・」とよくおっしゃっていたのですが、なるほど、まとまるとこんな素敵なバランスに仕上がっていたのですね。もちろん、これは一種類一本づつ持っていらしたのですが、実際には同じ花が何本もあるわけですから、ご自宅ではきっと素敵なアレンジがしてあることでしょう。


これからも、自分色の花をたくさん咲かせていきましょう!





2010.04.25 | | Comments(2) | 仕事

「すみれいろ」

RIMG0024_convert_20100411175205.jpg


菫色(すみれいろ)。
なんだか、とってもロマンティックな響きを感じます。

紫色の一種ですが、色名として使われるようになったのは平安時代のようです。装束の重(かさね)の色目として、表が紫で裏が薄紫の「菫菜」(すみれ)と、表が紫裏が薄めの青の「壷菫」(つぼすみれ)などのように、紫の配色のたとえとして菫の名が使われていたとか。

また英語で言うviolet(バイオレット)は、やや青みを帯びた紫。これに対して、やや赤みを帯びた紫はpurple(パープル)として使われることが多いようです。

アトリエサンタベルデの染花教室では、「染め花」の名のごとく「染めの色」をいちばん大切にしています。シリアス染料(化学染料)を使い、微妙な色合いに調合して色づくりをします。色づくり、そして色のバランスなど、色で作品の善し悪しが決まってくるといっても過言ではありません。自然界の花は光を受け水気を含み、透明感のある色が美しさを際立たせますが、染花の場合、神様のわざをそのまま表現してもちっとも魅力的ではありません。そのためには「隠し色」をきかせることが大切です。料理にも深みを出すには「隠し味」がポイントのように。

先日の日本橋高島屋でのレッスンに、以前、国立在住時代の生徒さんだった方が受講されました。そして、染料を注文したいと。染料には、緑なら緑でもたくさんの種類があるため、当アトリエで使っていた染料が欲しいとのこと。緑ならグリーンBTL、黄色ならエローGRLL……など全10色。当教室で習った色が大好きだったと、嬉しい言葉をいただきました。

たくさん失敗しながら、たくさん経験を踏んで、たくさんの色を楽しんで下さいね!

ふと気がつくと、どうやら菫色はマイブームかもしれません。

ちょっとした撮影に先日使った染花も菫色。ベランダに咲き始めた花たちも、野すみれやブルーデージー、例のパンジー(ムーランルージュ)や渋い紫のクリスマスローズなど、いつのまにやら菫色の花たちが集まってしまいます。




          
          RIMG0032_convert_20100411165644.jpg
          RIMG0024_convert_20100411171042.jpg
          RIMG0028_convert_20100411165944.jpg
          RIMG0030_convert_20100411165810.jpg
          RIMG0029_convert_20100411165903.jpg


       





2010.04.11 | | Comments(0) | 作品

荒木節子「染の風景」展

araki.gif


先週、新宿の柿傳ギャラリーにて染色家・荒木節子さんの展示会が開催されました。7~8年前に書家・小宮求茜さんから紹介され、何度かこうしてオープニングパーティーに伺っている。今回も染め帯を中心に屏風やタペストリーなど魅力的な作品が並ぶ。


以前は色ものも表現されていたようですが、私が知っている作品はほとんどモノトーン。それは墨の世界にある青墨や赤っぽい色、紫色など、色を持つ黒。それが白と絶妙なバランスを放つ。また陶芸の粉引きや掻き落としにも似たタッチなど、すべてが相まって奥の深い作品になっている。


節子さんの作品にはたくさんのフアンがいて、P1000403_convert_20100402214439.jpg
私ももちろん、そのひとり。
数年前、友人と誕生会に出かけたときのモノですが、後ろから見るとさらに素敵な帯なのです。今度またいつかお見せしたいと思います。








2010.04.02 | | Comments(0) | アーティスト

«  | HOME |  »

Profile

santaverde

Author:santaverde

Monthly

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

Search


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。